戦前の福岡市民待望の動物園は東区馬出にあった。
 昭和天皇の御大典記念に計画され、全市民の寄付で建設された記念動物園は現在の福岡市東区馬出・馬出小学校から博多税務署付近にあった。象やライオンなど954種・植物1万2千種が展示され、市民で賑わった。戦時下の昭和19年、空襲の可能性が高まる中で猛獣などが射殺され間もなく閉園となった。キリンを象った当時の正門の復刻門が馬出小学校に残る。
 箱崎水族館は明治43年に開催された勧業共進会の付帯施設として開園。箱崎浜に近い場所にあったが、現在の国道3号線開通時(昭和7年)に敷地の大部分が道路にかかり閉館への道を辿った。博多湾や玄界灘の魚介類や鳥類が展示されたが、全国でも最も早く開館した本格的な水族館であった。
 戦後、昭和30年代始めには箱崎水族館のあった場所のすぐ脇、筥崎宮の大鳥居そばの参道脇に「福岡水族館」が開館、さらに参道の向かいにはプラネタリウムが開館して、箱崎界隈は昭和40年代まで福博の娯楽の殿堂があった。


記念動植物園の正門(昭和10年頃)

F3451■記念動植物園正面(昭和8年) F3452■福岡市動・植物園(昭和10年)
F3453■記念動植物園 鰐(昭和8年) F3454■記念動植物園 温室(昭和8年)
F3455■記念動植物園 正門(昭和10年) F3456■記念動植物園 海獣室より象舎(昭和8年)
F3457■記念動植物園 獅子(昭和8年) F3458■記念動植物園 象(昭和8年)
F3459■箱崎濱の水族館(明治43年 F3460■箱崎水族館正面(明治43年
F3461■箱崎水族館の水槽(明治43年 F3462■箱崎水族館内部(明治43年
F3463■箱崎水族館(明治43年 F3464■箱崎水族館(大正末
F3465■箱崎水族館内のオットセイ(昭和初期 F3466■箱崎水族館内大池の白鳥群(昭和初期
F3467■箱崎水族館内の孔雀(昭和初期 F3468■箱崎水族館内の大熊(昭和初期
F3469■箱崎水族館のイルカ(昭和初期 F3470■箱崎水族館内カンガルー(昭和初期
F3471■箱崎水族館のサル(昭和初期 F3472■箱崎水族館のツル(昭和初期
F3473■箱崎水族館の諸魚群(昭和初期

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